ハドロサウルスの歯から
Dino Tooth Sheds New Light On Ancient Riddle: Major Group Of Dinosaurs Had Unique Way Of Eating
ハドロサウルス、つまりアヒル口恐竜、いわゆるカモノハシ恐竜ですが、彼らは上下の顎にデンタルバッテリー、つまり次から次へと出てくる大量の歯を持っています。
このハドロサウルスが、咀嚼していたに違いないというのは1980年頃から言われていますが、the University of Leicesterの研究では、歯を観察し、そこに残された微視的なスクラッチ、つまり摩耗と同時に残された歯の表面の擦り傷の方向などの解析から、
the movements of hadrosaur teeth were complex and involved up and down, sideways and front to back motion.
つまり上下左右前後に顎が動いたことを示すようです。
しかし、これは現世動物が行うような顎の動きではなく、顎に近い頭骨そのものの接合部位がちょうつがい的な動きをしていたということですね。
Rather than a flexible lower jaw joint, they had a hinge between the upper jaws and the rest of the skull. As they bit down on their food the upper jaws were forced outwards, flexing along this hinge so that the tooth surfaces slid sideways across each other, grinding and shredding food in the process.
このことがこの歯の研究から確認されたということですね。
さらに、この研究から、何を食べていたのかもわかってきているそうです。
ご存じの通り、「草」、つまりイネ科の植物が現れるのは白亜紀後期で、これがハドロサウルスの主食であった可能性は低いわけです。
では、何を主に食べていたかというと、これまたあの歯の傷からわかったようです。
その食べものは小さな粉塵を含んでいたもので、地面に近いところに生えていた植物などのようです。この時代の主な植物は、horsetailsつまりトクサ、その仲間のスギナ、いわゆるツクシの仲間ですね。これがハドロサウルスの食卓の主要なものではなかったのかということですね。
歯一つからこういう生態だのキネシオロジー的なことが確認できるなんてのは凄い話ですね。
人間でもこれは同じですね。法医学で、歯や髪の毛一本からかなりの情報が得られるのですから。
確かにブラキロフォサウルスの頭骨を作ったときには、肉食恐竜には無いその構造にちょっと手間取りました。
肉食、植物食、雑食、どれがいいとは言いませんが、それぞれにいろいろな歴史があるのだなぁと関心しました。