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タブリンの窓

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タブリンの木製恐竜骨格模型 制作記録 & 戯れ言 http://taburin.jimdo.com/ taburinあっとkfx.biglobe.ne.jp

Masiakasaurusの前歯は…

 ずいぶんと暖かい風が吹いて、今朝は家の前でウグイスが鳴き始めていました。
 まだぎこちない鳴き声ながら、確かに春の息吹を運んできたようです。


 さて、恐竜をモチーフにしたファンタジー漫画を描く漫画家の所十三先生という方がいらっしゃいます。 昨年の阪急の展示をご覧頂いて以来のおつきあいをさせて頂いていますが、彼が提供してくださった話題で、Masiakasaurusマシアカサウルスの突出した前歯の話。

 今、一般的に見られるマシアカサウルスの前歯は、下顎の歯と同じように、前向きに突出しています。しかし、2001年に論文が記載された時点では、上顎は見つかっていないにも関わらず、下顎の歯が前に突出していたことから このような復元がされたようです。
 一方、下顎の歯が同じく前向きに出ているコビトワニなどは、上顎の歯はそれほど前に出ていないことから、果たしてマシアカサウルスの上顎の歯も突出していたのだろうか…という疑問です。

 そこで、私の知人で、恐竜化石からレプリカを作る仕事もしているアメリカの知人に聞いてみますと、早速研究者に連絡をしてくれました。
 その話によると、(2004年に)新たな標本が発見され、これには前上顎骨も含まれ、明らかに前向きに歯が生える構造であることがわかったそうです。
We have a premax, so it's pretty clear that the teeth point forward.

 いつかも述べましたが、多くの博物館の展示では、一般受けを狙ってか、見つかっていない部分もこれ見よがしに創り上げて、何とか全身骨格を組み立てるわけですね。
 だから、素人が見ると、どれがホンモノで、どれが創作かわからない。でも、部分だけだと見栄えがしないので、やむを得ずということでしょう。
 もちろん、今回のマシアカサウルスのように、根拠のある?復元が実際に正しいと証明されることもあるわけですが、いつもこうとは限りませんね。

 私は骨を題材とするので、できるだけきちんとした骨がそろった個体でないと再現できません。
 以前作ったスピノサウルスは、全身の骨のほんのわずかしか見つかっていないのですが、あれこれと調べ上げて創作しました。ある程度根拠のある作品ではありますが、キメラであり、創作です。
 ですから、作品を公開したとき、わざと「世界で最も精巧・正確なスピノサウルス骨格」と公言しました。世界の誰かが見て、横槍を入れてくれることを待っていたのです。
 最近やっと口を挟んでくれた人がいます。
 正体は不明ですが、(アメリカの研究者と思われますが、)彼によると、
「大型なので、脚は短め、腰の骨illiumももう少し短めにすると現時点で最も精巧・正確といえるだろう」
と指摘してくれました。
 脚部などは論文にある図面や、他の類縁を参考にしたのですが、確かに肯ける指摘です。近いうちに修正するかもしれません。
 興味深いのは、夏に幕張で行われる恐竜博に「スピノサウルス」の全身(骨格?)が現れるという話。ほんまかいな、と思いますが、期待しておきましょう。

 画像は、現在製作中の一つ、Allosaurus jimmandseni。
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by carnotaurin | 2009-02-13 23:20 | 恐竜