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タブリンの窓

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タブリンの木製恐竜骨格模型 制作記録 & 戯れ言 http://taburin.jimdo.com/ taburinあっとkfx.biglobe.ne.jp

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いい天気でした。まだ十分に明るいんですが、疲れました。
 早いんですが、今日はここまで。
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 ケラトプス類の頭を作るとき何がいやかって、そりゃもう「フリルの裏側」です。ここは全体としてま~るくくぼむことになるので、これを彫るのは至難の業です。ひたすらのみと彫刻刀でやります。電動彫刻刀は今回は控えました、連休中でお休みの人が多いので。
 取りあえず形がだいたいできあがってきました。
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 ん…… 彼らの頭骨の内部構造はどうなっているんだろう…だいたい想像はつくけど、ティラノサウルス類とはまた違うから……

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by carnotaurin | 2007-04-30 17:50 | 恐竜
 どこかでスティラコサウルスが話題になったので、今日の午後、ちょっと板材をくり抜いて、やってみました。
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 フリルのスパイクが特徴のケラトプス、木材で彫るとなると、木目を考えないといけません。木目の方向が強度を保証するからです。鼻先のスパイクも含めて、三方向に伸びるスパイクは、難しいのです。
 今回は骨の芯としてのスパイクをそのまま彫り、それに木目を伸びた方向に合わせた「スパイクのカバー」をかぶせようかな。そう、実際にはスパイクは角質の鞘で覆われていたかも知れないからです。この辺、サイの角とは違いますね。
 画像のは彫り始めの段階です。
 厚さ5センチ以上の板をバンドソーで直方体に切り取り、三面で切り込みを入れます。続いてドリルで余計な部分を落としやすくするための穴をうがち、ノミでそぎ落とします。続いてベルトサンダーで少し整形。さらにカービングナイフと彫刻刀でここまで。このあとはルーターを使って整形に入ります。


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by carnotaurin | 2007-04-30 02:11 | 恐竜
 連休初日の今日、一時的に通り雨がありましたが、暖かくていい天気でした。
 1週間ぶりに制作再開。歯を一通り入れました。
 Gorgosaurus libratusです。
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 GorgosaurusとAlbertosaurusの違いについては結論は出ていないようですが、有効種であるとする学者もいます。これまたどうなのかってことで、私もつぶさに調べているんですが、個体差や年齢差も大きく、何とも言えません。それで、取りあえず、あのカリー博士の論文を参考にしています。

Currie, P.J. 2003. Cranial anatomy of tyrannosaurid dinosaurs from the Late Cretaceous of Alberta, Canada. Acta
Palaeontologica Polonica 48 (2): 191–226.

 詳細はまた述べるとして、ティランノちゃんと比較するとかなり小型。次の、上からの写真でわかるように、頭部と吻部の幅があまり違わず、両眼視はあまりできなかったような感じです。
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by carnotaurin | 2007-04-28 23:48 | 恐竜
 4月に入り自宅でも仕事をしなくてはならないほど忙しくしています。久々の更新となりましたぁ~!

 穏やかな天気だった今日の土曜日は下顎です。
 下顎をスライスして、整形の後に張り合わせる作業です。

 今回は下顎前部の歯が生えている部分dentaryと後部のメインパートsurangularはつながったままですが、
①歯を内側から支えているsupradentaryとそれから後部につながるcoronoid
②顎前部の真ん中にあるsplenialと、
③顎後部の下内側にある弓状のprearticular
をばらしました。
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これで軽い顎ができました。あとは差し歯を作って入れるだけです。
 明日、天気が良ければ、象牙で作って入れます。
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by carnotaurin | 2007-04-21 20:40 | 恐竜
 ティランノちゃんの餌も完成しないままに、次の新作に取りかかっています。
 前回よりは小型ですが、肉食と植物食の二頭です。
 画像は肉食の方。
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 既に頭骨がバラバラ状態です。
 そう、このバラバラをやりたかった、というのもあります。
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by carnotaurin | 2007-04-15 00:56 | 恐竜
夕べ、明かりを消したリビングから、こんな会話が聞こえてきました。

スピノ「ティランノくん、帰ってきたんだね。」

ティランノ「そうや。
東京へ長いこと出張しとってぎょうさんの方々に見てもろうたんや。
ごっつう人気やったで。さすが恐竜の王者ティランノサウルスや!
ほんで、帰ってみたらなんや、
えろう長いやつがわいの場所に居座っとるやないか。
何やねん、お前は」

S「君が出張している間に完成してもらったスピノサウルスだよ。ここでなきゃ僕を置いてもらうところはないんだよ。」

T「何言うてんねん!もともとそこはわいの場所や」

S「だけど、僕は君より大きいんだ。仕方ないじゃないか、ご主人の家は小さいんだからさ」

T「へっ、大きい言うたかて、ただ長いだけやないか。わいの方が骨太で、ごついんやで」

S「う~ん、そうかも知れない。でもね、長いってことはそれだけ筋肉の梃子作用を利用しやすい、つまり力だってあるってことなんだよ。」

T「そんなことあらへん、このごっつい首、見てみい!丈夫やで~」

S「スゴイですね。でも、短い。僕のはすらっと長く美しい。
僕の腕を見てごらんよ。…悪いね、君のはあまりに小さすぎる。
指も二本しかない。その腕、何に使うの?」

T「何いうたかて…」

S「ほら、それに、この美しく並び立つ背中の帆を見てごらんよ。まるで青海原を颯爽と滑るヨットのようだ。」

T「なんやねん、そのじゃまくさい帆は。風が吹いたら危ないやないか、ヨット言うよりはジャンク船やな。」

S「これはね、勿論、飾りだけじゃなくて、熱いときには結構涼しくしてくれるんだよ。」

T「ふ~ん、まあ、わいのように木が多いとこに住んどるもんには用はないわ。脚かて…」

S「そう、僕の方が長いよ。」

T「…………………。(しばしの沈黙)そや、ふっふっふ!
お前はキメラやろ。
わいの場合はほぼ100%正確に再現されとるんやで!
どや、参ったか!」

S「かも知れない。でも、全身骨格が発見されても、僕の姿はこれでほぼ正確だってご主人が言ってたよ」

T「ふん、あんな嘘つきの言うこと信じるんかい。
 帰ったらガリミムス食わしてくれる言うとったのに、まだやねん。   もう寝るわぃ。」

S「お気の毒。まあ、仲良くやっていこうよ」

T「ぐわ~~(イビキ…ガリミムスを食べる夢…)」
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by carnotaurin | 2007-04-08 18:38 | 恐竜
 今日、出先から戻ってみると大きな箱が!
 そう、ティランノちゃんが東京出張を終えて帰ってきたのでした。お帰り~!!
 まるで美術品であるかのように丁寧に部位ごとに梱包されて、全くの無傷で骨だけになって帰ってきたのでした。丁寧に扱って頂き、有り難く思います。東京でご覧下さった皆様、有り難うございました!
 これは、ハンズ大賞の作品集に載っていたティランノちゃん。ハンズ大賞はこれで終わりだとか。
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 さて、そこで取りあえず、ずっと待っていたスピノちゃんとのツーショットです。それぞれ住んでいた場所も違うし時代も少し違うので、存命中にふたりが出くわしたことはないのです。(JPIIIのスピノは鶏冠もないスピノなので、私は否定しています?)
 それでは仲良くツーショット。
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 戦いの後に負けた方が箱に収まります?
 そうだ、餌にする恐竜の準備がまだやったぁ!ごめん!
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by carnotaurin | 2007-04-07 22:12 | 恐竜
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今回は、スピノサウルス制作を振り返っての話です。
 ちょっと長いし、下手な文章なのですみません。

 スピノサウルスは謎の多い恐竜です。
 謎が多い、それは、発見されている部分があまりにも少ない(歯だけはいくらでも見つかるようですが)。さらに、1912年にエジプトで発見されて、1915年にドイツのErnst Stromerによって記載されたSpinosaurus aegyptiacusの模式標本は論文を残すのみで、化石の方は1944年に連合国軍の空爆によって灰燼と帰したからです。
 その後、やや小型の近縁の恐竜=Baryonyxバリオニクス、Illitatorイリテーター、Suchomimusスコミムスなどが発見されていますが、やっと2006年になって、新たな論文の発表がありました。
 これには、スピノサウルスが最も大きな獣脚類であることが確認されたと述べられています。そのサイズは17m。シカゴにいる(ある)TyrannosaurusrexのSueスーは12.8m、アルゼンチンで発見されたGignotosaurus carolinii ギガノトサウルスは13.7mですから、長さでははるかに勝っているわけです。また、この新たな標本は模式標本よりも大きいようです。(模式標本では胸腰椎の上部と椎体が癒合していなかったので幼体ではないかといわれています)

 これはイタリアの研究家Cristiano Dal Sasso による論文
NEW INFORMATION ON THE SKULL OF THE ENIGMATIC THEROPOD SPINOSAURUS, WITH REMARKS ON ITS SIZE AND AFFINITIES
CRISTIANO DAL SASSO , SIMONE MAGANUCO,  ERIC BUFFETAUT, and MARCO A. MENDEZ
Journal of Vertebrate Paleontology 25(4):888–896, December 2005
に記載されたMSNM V4047をもとにしての推定サイズです。MSNM V4047はmaxilla上顎premaxilla前顎からnasal鼻骨にかけての部分化石ですが、化石自体は1975年にモロッコで発見され、2002年まではイタリアの個人コレクター所蔵だったそうです。 
 この部位の長さは99cmで、crocodileワニのような長い吻部を持った様子がうかがえ、これから推定する頭骨長は1.75m、そして全長が17mに達するとのことでした。

 また、この論文にはUCPC-2という部位についても書かれています。同じくモロッコで、シカゴ大学のDr. Sereno博士らによって1996年に発見された部位ですが、スピノサウルスのnasal鼻の上のcrest鶏冠の一部であると同定されたのは2002年でした。よくこれでスピノサウルスの鶏冠だと同定できたなぁと思うほどの小さい部分です。(映画Jurassic ParkⅢでに登場したスピノサウルスには鶏冠は無く、lacrimal涙骨(目の前上の部分)がAllosaurusアロサウルスのように高く(かっこよく)なっていました。またneural spines背中の帆の並びや全身のバランスにも問題がありましたね。)

 この文献から、他の近縁種とは多少異なるスピノサウルスの頭骨像が浮かんできました。鼻孔はSuchomimusスコミムスなどより遙かに後ろの方についていますし、歯の数も少ないのです。


 一方、背中の帆と下顎については、
NEW INFORMATION REGARDING THE HOLOTYPE OF SPINOSAURUS AEGYPTIACUS STROMER, 1915
JOSHUA B. SMITH,  MATTHEW C. LAMANNA,  HELMUT MAYR,  AND KENNETH J. LACOVARA
J. Paleont., 80(2), 2006, pp. 400–406
を参考にしました。

 しかし、これら文献を参考にしても、全体のほんのわずかにしかなりません。ネットにあふれている画像の多くはあまりにも空想画すぎて、ほとんど参考になりません。仕方ないといえば仕方ないのですが。
 では、どうやって全体を作っていったのか…。
 勿論、全身骨格が見つかっていない、あるいは正式に発表されていない現時点、正確な姿を描くことは不可能です。そこで、分かっているわずかな事実と、その他の近縁種などを参考にしながら、現時点で最も近いと思われる姿を描いていきました。

 skull頭骨は175mm。頭骨の後半部分はほとんど推定です。ネットで見られる頭骨の模型とかは、orbital眼窩がかなり高い位置にあり、その下のjugal頬骨の幅が高すぎるように思えました。このような例は、私の知る限り他の獣脚類に見られません。そこで、眼窩もしっかりと縦長にしました。
 cervical vertebrae頸椎は、模式標本の図面をもとに一連の10個がゆるやかな逆S字を描きます。
 dorsal vertebrae胸腰椎は、sail帆=neural spines神経棘の並びを検討しながら13個。頚まではたいして高くない神経棘が、胸腰椎になると急に高さを増してきます。そして5個のsacral vertebrae仙椎に達して最高の高さになります。
 腰の部分=寛骨はその他の近縁種を参考に。 
 illium腸骨の幅や長さ、pubis恥骨やischium座骨の大きさや角度は、femur大腿部の大きさをはじめ脚部全体に関係します。腰の幅からしっかりとした大腿部が想像されます。また膝下(tibia脛骨やfibula腓骨)は大腿骨とほぼ同じ長さにしました。今の鷺のように、長い脚で水の中に立って魚を獲る姿が浮かびます。
 tail尾は、かなり重さがある前半身のカウンターとして、結構長く、また上下幅があってほどよい肉付きというイメージです。
 普通、獣脚類のcaudal vertebrae尾椎は40~50個と思われました。結局、椎間がはっきりしませんでしたが、全長は152cmになってしまいました。推定170よりやや短い…。
 前肢はスコミムスやバリオニクスに見られる前肢の復元と、それに似たAcrocanthosaurusアクロカントサウルスの論文にある前肢を参考にしました。かなり骨太の力強いhumerus上腕で三角胸筋稜は大きいです。手の先には巨大なツメがついています。

 こうしてキメラながら、現時点で「これだ!」って言えるようなスピノサウルスができあがりました。

 新たなスピノサウルス発見の情報が出てくるかも知れません。でも、大いにそれを歓迎します。それをもとに、また作るでしょう。
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by carnotaurin | 2007-04-03 21:40 | 恐竜